〔No. 20〕 三次元点群測量
次の文は,公共測量における三次元点群データの作成について述べたものである。明らかに間違っているものはどれか。次の中から選べ。
1.三次元形状復元計算とは,撮影した数値写真及び標定点を用いて,数値写真の外部標定要素及び数値写真に撮像された地点の位置座標を求め,地形,地物等の三次元形状を復元し,オリジナルデータを作成する作業をいう。
【準則第527条(要旨 – 第5節 三次元形状復元計算)】
2.地上レーザ点群測量は,地表面だけでなく,周囲に存在する地物の側面の三次元点群データも作成できる。
【準則第486条(要旨 – 第2章 地上レーザ点群測量)】
3.UAV(無人航空機)写真点群測量において,三次元点群データの位置精度を評価するため,標定点とは別に検証点を設置した。
【準則第512条(要旨 – 第3節 標定点及び検証点の設置)】
4.UAV 写真点群測量において,同一コース内の隣接写真との重複度を60 % 以上確保できるように撮影計画を立案した。
【準則第521条(撮影計画 – 第4節 撮影)】
5.UAV 写真点群測量において,作業地域内で最も標高の高い地点及び最も標高の低い地点に標定点を設置した。
【準則第515条(標定点及び検証点の配置)】
三次元点群データじゃがUAVも絡むぞ🛸
1.
第527条 「三次元形状復元計算」とは、撮影した数値写真及び標定点を用いて、数値写真の外部標定要素及び数値写真に撮像された地点(以下本章において「特徴点」という。)の位置座標を求め、地形、地物等の三次元形状を復元し、オリジナルデータを作成する作業をいう。
2 三次元形状復元計算は、特徴点の抽出、標定点の測定、外部標定要素の算出、三次元点群データの生成までの一連の処理を含むものとする。
3 三次元形状復元計算に用いる撮像素子寸法及び画素数は、デジタルカメラのカタログ値を採用し、焦点距離の初期値は、デジタルカメラのカタログの焦点距離の値を用いるものとする。
4 三次元形状復元計算は、分割して実施しないことを標準とする。
5 カメラのキャリブレーションについては、三次元形状復元計算において、セルフキャリブレーションを行うことを標準とする。
作業規程の準則 第527条 ©国土地理院
2.
第486条 「地上レーザ点群測量」とは、地上レーザスキャナを用いて地形、地物等を観測し、三次元点群データを作成する作業をいう。
作業規程の準則 第486条 ©国土地理院
3.
第512条 作業計画は、第11条の規定によるほか、工程別に作成するものとする。
2 作成する三次元点群データの位置精度は、作業範囲において観測した三次元点群データの検証を行う点(以下本章において「検証点」という。)の位置座標と、この地点に相当する三次元点群データが示す位置座標のX、Y、Z成分の較差の許容範囲により、0.05メートル以内、0.10メートル以内又は0.20メートル以内のいずれかを標準とする。
作業規程の準則 第512条 ©国土地理院
4.
第521条
8 撮影後に実際の写真重複度を確認できる場合には、同一コース内の隣接数値写真との重複度が80パーセント以上、隣接コースの数値写真との重複度が60パーセント以上を確保できるよう撮影計画を立案することを標準とする。撮影後に写真重複度の確認が困難な場合には、同一コース内の隣接数値写真との重複度は90パーセント以上、隣接コースの数値写真との重複度は60パーセント以上として撮影計画を立案するものとする。
作業規程の準則 第521条 ©国土地理院
5.
第515条 標定点は、作業地域の形状及び比高が大きく変化するような箇所、撮影コースの設定、地表面の状態等を考慮しつつ、次の各号のとおり配置するものとする。
一 標定点は、作業地域を囲むように配置する点(以下「外側標定点」という。)及び作業地域内に配置する点(以下「内側標定点」という。)で構成する。
二 外側標定点は、作業地域の外側に配置することを標準とする。
三 内側標定点は、作業地域内に均等に配置することを標準とする。
四 標定点の配置間隔は(表なので略)
五 計画時の作業地域内において最も標高の高い地点及び最も標高の低い地点には、標定点を設置する。なお、これらの標定点は、外側標定点又は内側標定点の一部とすることができる。
作業規程の準則 第515条 ©国土地理院